どうも。
先日はパネライ ラジオミールカリフォルニア47mm PAM00448がご成約。
今回は当店常連のお客様でございます。
ちょっとパネライ好き向けな感じで書かせて頂きます。
ラジオミールの47mmと言えばまさにパネライの原点とも言うべきロレックス社の助けの下に製作された後世に語り継がれる名品であります。
カリフォルニアダイアルのステンレスの忠実な47mm復刻として名前がまず挙がるのはPAM00249でしょうか。
ユニタスムーブメントを搭載した1936本限定のリミテッドエディションでございます。PAM00424と比べてもOPロゴが文字盤に無いためオリジナルの見た目に非常に近くパネライの中でも当初のデザインに近い個体を買われるオリジナルコレクターの方に人気があります。
そして今回のPAM00448ですが正面から見たデザインはPAM00249ほとんど同じですが中身がcal.P3000になっている為パワーリザーブが60時間→72時間に延長、そして新造ケースの為防水性能が30m→100mに変更、そして本数もPAM00249が1936本なのに対してPAM448は750本となっており、見た目以上にスペック的な差があります。
ですのでPAM00448という個体は最新技術によりスペックの最も高いラジオミールの復刻版と言えると思います。
貴金属モデルやグラデーションダイアルやOPロゴ入りの文字盤を除けばオリジナルコレクターにとっては至高のラジオミールと言えるのだと思います。
パネライは似ているが同じものは1つと無く、裏蓋の違いや、ベゼルの面積など実は非常に細かいところで差がついており完全に同じデザインのものはほぼありません。
ですからこれからの時代パネライの元祖であるラジオミールカリフォルニアもシンプルな2針黒文字盤で復刻されることも少ないでしょうし、乱発する事は許されないものだとも思っております。
そして昨今の時計業界において「余計な事をしない」という事の難易度が非常に高い。
とにかく付加価値を付けて利益率を上げて高額な時計を売りたいという意図をもう隠さない状況になっております。
とにかく余計なデザイン、余計な機能、求められていない超高額な素材使いがトレンドです。
高く販売したいのなら重厚な木箱を紙箱に変えたりせず、限定証明書に直筆のサインを入れる手間を惜しまずに、こだわって作っていたノベルティや冊子を辞めずに、シンプルなオリジナルデザインを磨き上げて勝負をすれば良いのにと思ってしまいます。
定価を上げてクオリティを下げたら上がるのは利益だけで、顧客満足度は下がり続けるのだと。
ユーザーが求めている製品ならシンプルでも多少高額であったとして売れるんですよ。
PAM00448に付属する予備の風防や豪華な付属品、何より前ボナーティCEOが750枚分1枚1枚直筆で手書きした限定証明書のサインとナンバーを見ればこれこそがユーザーの事を思った製品であり多少定価が上がろうともファンは喜んで買うのだとそう思ってしまうのであります。
こうして良いモノを作れば売れると信じられておりマーケティング販売の思考が薄かった時代の時計はどんどん名品となっていくのだと思います。
いつもお買い上げありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
十年以上パネライを見てきた方も納得のオリジナルカリフォルニアショットで締めでございます。