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セイコー グランドセイコースペシャルハイビート 40mm 金獅子文字盤 SBGH015 グランドセイコー50周年記念300本限定 裏蓋シール付きノンポリ中古極上美品 ご成約。

どうも。

先日はセイコー グランドセイコースペシャルハイビート 40mm 金獅子文字盤 SBGH015 グランドセイコー50周年記念300本限定がご成約。

 

今回は当店常連のお客様でございます。

 

「世界のグランドセイコーへ」

 

スポンサーがいる方達には書きにくいと思いますのでここ最近のセイコーの市民権向上について。

 

あくまでも商売として、産業としての腕時計制作が極まってきておりユーザーと制作側の距離がネットやSNSの力で縮まっていたのにまた距離が離れつつある現代。

 

日本人だけが賃金が上がらずそう感じているのか?

日本人は確かに円安のおかげで感じやすいでしょう。
ですが私が海外仕入れで出会う方、私のお店に遊びに来る外国人も大半の人は

「ちょっと時計の値上げについていけない…」

というのが本音です。

100人を相手する商売から30人を相手する商売に時計業界がシフトしているのは間違いないです。

経済学的に高級品販売が生き残るには値上げが正解らしいですから。

でもその過程で価格は上がるけど品質は維持、もしくは向上しているメーカーが少ない様に感じているユーザーが多いのではないでしょうか?

時計の付属品は日々縮小され、立派な箱からSDG’sを建前とした簡素な紙の箱へ。

自社ムーブメントを謳っていた会社がグループ内規格統一ムーブメントを採用して消費者へは自社ムーブメントとして販売。もうマニファクチュールという単語は発しないでくださいね。と思っちゃいます。

いわゆる露骨なコストカットを見せられているのに値上げされているから厳しい。

ですのでこういう値上げ状況においても、

・以前の商品よりパワーアップがしっかり見られるメーカー(一番大事!)

・アフターサービスの拡充がしっかりしている、スタッフの育成に力を入れているメーカー

・ブームの時に顧客が離れないように繋ぎ止められたメーカー

このあたりのポイントを抑えていたメーカーは意外に評価が下がっていないように感じます。

何回も言いますが30年前と同じ規格でブレスレットを制作しているメーカーも未だにあります。
定価は2倍3倍ですが。消費者は見ています。きっと未来は暗いでしょう。

文字盤だけ変えて値上げするような戦法はもう通用しないのです。

さてここへきて世界共通で起きている現象として今まで第一線市場でなかったグランドセイコーとカルティエのアンティーク市場は活況ですね。

今日触れるのはグランドセイコーについてです。

海外から来られる方が以前では日本へ来てロレックスを買うというのが定石でした。

しかし最近はグランドセイコーを所望する方が増えている事に驚きです。
某百貨店スタッフ方とお話ししてもグランドセイコー売り場の売り上げが1位という店舗もありますね。

おそらく 価格=手に入る品質 の式が成り立っている数少ないメーカーだからだと思うのであります。

特にイギリスのロンドンでグランドセイコーブティックに行くと日本との値段の違いに愕然とします。

その逆ですからイギリスの方が日本でグランドセイコーを見たら「何でこんなに安いの?」になると思います。

新品ですら80万円アンダーでSSブレス3針が売ってたりしますし、中古ならそこからさらに3割引ですから手に取りやすい価格で幅広い選択肢が有るわけです。

100万円オーバーになってしまったモデルもありますがムーブメントが5日間スプリングドライブパワーリザーブに進化していたり機械式ムーブメントも毎時36000振動の80時間パワーリザーブになっていたりと値上げに対して機械的な進化も伴っているところも単なる高価格では無いので嬉しいところです。

つまり真面目な仕事で、値上げも他社に比べるとマイルドに出来ている点からコストカット価格爆上げメーカーに対してグランドセイコーがかなり優位に浮上してきた感があります。

円安の日本原産というところも海外旅行者の方にはより良く見える点かと思います。

そして今回のSBGH015 グランドセイコー50周年記念300本限定はグランドセイコースペシャルというグランドセイコー検定規格よりもさらに高精度な上位グランドセイコーなのでございます。

出荷した300本がどれもグランドセイコー検定規格の-3~+5より厳しい-2~+4秒以内に収めなくてはならないという初期の調整が非常にナーバスになり、パーツの仕上げ精度も求められる1本です。

今回のお客様は珍しい国産時計に目が無い方でセイコーもシチズンも最高峰の限定モデルを所持されてらっしゃいます。

掲載してすぐに2名の方から問い合わせを頂き縁がありお客様の元へ行かれました。

特にこのグランドセイコー50周年記念モデルは2010年頃から大半が日本で販売されているため数少ない「日本にはたくさんあるけど海外には無い腕時計」になっております。世界的なグランドセイコーの評価向上がすすめばいずれ日本からは無くなっていくモデルの1つと思います。

日本人ですから舶来品だけでなくグランドセイコーにも精通していきたいですよね。

いつもお買い上げありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。

最後に厳かなグランドセイコーショットで締めでございます。